当科での専門医試験までの流れについてお話しします。
私は、入局後の半年は大学病院で基本的な知識や技術を学び、その後、専門医試験の1年前までに高知赤十字病院、四国こどもとおとなの医療センター、徳島県立中央病院を順に経験しました。市中病院では、血管障害や外傷に対する基本的な治療や管理を学び、どの施設でも執刀の機会を多く与えていただきました。さらに、指導医の先生方の熱心なご指導のおかげで、多くのことを吸収することができました。
大学病院に戻ってからは、専門医試験の過去問に取り組み始めました。同時に、臨床業務やカンファレンスを通じて多くの指導を受けました。この時期、手持ちの参考書をデータ化してiPadで学習する方法に切り替えました。この方法は非常に効率的で、持ち運びが楽なだけでなく、今後の学習スタイルの主流になると感じました。
当科の強みは、血管障害や腫瘍に加えて、てんかん、機能疾患、小児疾患など幅広い症例を経験できる点です。試験前に実際の症例を通して学べることは、大きなアドバンテージでした。しかし、過去問に取り組み始めた当初は、範囲の広さに圧倒され、ほとんど解けず落ち込むこともありました。
試験の2か月前からは試験休みをいただき、臨床業務から解放されて勉強に集中できる環境が整いました。ただ、受験生が私一人であったため、忙しく働く他の医師たちの隣で勉強するのは、かなりのプレッシャーを感じました。それでも、筆記試験・口頭試問ともに合格することができたのは、指導してくださった関連病院や医局の先生方のおかげです。
最後に、この場を借りて改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。