卒後7年目の板東康司です。専門医試験の合格体験記ということでまとめさせていただきます。駄文で申し訳ございませんがおつきあい頂ければと思います。
自分は2018年4月に髙木教授の一期生として徳島大学脳神経外科に入局し、脳神経外科医としての第一歩をスタートしました。最初の大学病院での半年間は、松田拓先生に指導の担当をいただき、脳神経外科の手術手技や病棟業務など基礎的なところから指導いただきました。喋り下手の私にカンファレンスはとても勉強させていただく大事な機会でしたが正直苦手で時折心をすり減らしておりました。(今も苦手です。)
続いて高知赤十字病院・四国こどもとおとなの医療センター・高松市立みんなの病院で引き続き研修させて頂きました。各々の病院・地域性に応じて外傷や血管障害、小児など様々な疾患の手術や管理を経験させて頂きました。各病院の先生方には専攻医の私に多くの患者様の執刀や治療の機会を与えていただき、上手くいった時も苦しんだ時もご指導頂いたことは忘れることはできません。ご指導頂き心より感謝申し上げます。
専門医試験の1年前に大学病院で再度異動となりました。市中病院では経験できないような血管外科、腫瘍、機能外科、てんかん外科の手術を経験させて頂きました。上記の手術やカンファレンスを経て、4年間の研修で得た経験とあやふやだった知識が整理されたような感覚でした。こつこつと試験勉強を始めるつもりでしたが病棟業務やカンファレンスの準備、外勤などで忙しく、正直勉強に本腰が入ったのは試験2か月前からでした。
徳島大学は、慣習的に専門医試験前に病棟フリーの2ヶ月の勉強期間を頂けます。同期受験の先生はいらっしゃらなかったので一人で勉強していました。過去問を一通り解きましたが6割以上は解くことができませんでしたので、先輩から頂いた資料や各学会主催のセミナーに目を通してまとめる作業を繰り返しておりました。私の受験回から腫瘍のWHO分類第5版が出題されるとのことだったので、腫瘍に関してまとめノートを詳細に作成して繰り返しインプットを行いました。出題範囲は膨大で、受験間際になっても網羅できていませんでしたが、落としてはいけない問題を落とさないように基礎的な知識や解剖を重点的に勉強しました。
8月20日が筆記試験(岡山会場)で、10月24日が口頭試問(ホテルグランヴィア京都)の日程で行われました。筆記試験の3割くらいは分からない問題がありますがその他は見覚えのある問題だったので安心しました。COVID19ワクチン接種後の脳出血、や症例報告レベルの手術方針を尋ねられる問題はヒリヒリしました。2週間後に学会HPで合格が発表されました。口頭試問までは2か月期間が空いたので、筆記試験の疲れを癒しながらのんびりしていると直ぐに本番が間近に迫ってきました。口頭試問は問題再現・手術書・手術動画を勉強、カンファレンスの内容の想起することで主に対策しました。口頭試問のはじめの方は緊張しましたが、問題はカンファレンスで議論したことがある問題が主でした。試験官の先生方の誘導もあったので、真っ白にならないように逸る心を落ち着かせながら試験を解答し、試験翌日に合格が発表されました。合格できたのは、徳島大学脳神経外科医局並びに同門の先輩方のサポート・ご指導のおかげです。改めて医局・同門の素晴らしさを感じることができた試験期間でした。本当にありがとうございました。