この度、頭痛専門医試験に合格しました。脳血管障害や脳腫瘍、機能的疾患、外傷など脳外科医が扱う病気は様々ありますが、外来診療を行っていると頭痛やふらつき、しびれを訴えて受診される方は非常に多く、そのなかでも頭痛は最も多い主訴です。頭痛でMRI検査を行った場合、何らかの器質的異常が発見される可能性は1割程度といわれ、ほとんどが片頭痛や緊張型頭痛といった一次性頭痛です。頭痛患者に「MRI検査は明らかな異常ないですね、痛み止め出しておきますね」で終わらず、もう一歩踏み込んで診断・治療できれば、そう思ったのが頭痛専門医を目指したきっかけです。頭痛専門医試験の三種の神器といわれる国際頭痛分類(第3版)、頭痛の診療ガイドライン2021、頭痛専門医試験問題・解説集を使い日々の業務の合間に問題を解き、片頭痛の持続時間は4~72時間、緊張型頭痛が30分~7日間、群発頭痛は15~180分、などなど、分類や診断基準を詰め込み、記憶力の衰えに苦しみながら、試験に臨み、幸い合格しました。徳島にはまだ頭痛専門医が3人しかいなかったこともあるのでしょうか、、、今がチャンスかもしれません。頭痛専門医に興味がある方は是非挑戦してみてください。